転職後、「失敗した」と思ったことはありますか?
株式会社識学の調査によると
転職先の企業に入社してから「失敗した」と思ったことがある人が半数を超えることが明らかになりました。
コロナ禍で転職市場は縮小し、厚労省が公表した「労働経済白書」によると2019年→2021年にかけて約18%減していました。
そんな状況が2022年以降少しずつ改善された中での調査になります。
※この記事は「PR TIMES」に掲載されているプレスリリースを参照しています。実際の記事はこちらです。
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調査概要
■調査名
転職後の幸福度調査
■調査元
株式会社識学「識学転職の調査」
※識学転職公式サイト:https://top.shikigaku-tenshoku.com/
※コーポレートサイト:https://corp.shikigaku.jp/
■調査対象
過去3年以内に転職した経験がある22〜59歳までの会社員(1000サンプル)
■調査方法(期間)
インターネットでのWEBアンケート調査
(2022年6月28日〜30日)
結果のまとめ(サマリー)
新型コロナウイルスの影響により、業績悪化や先行き不安のため多くの業界・企業において採用活動が縮小されました。
2022年以降、経済活動の再開により採用活動の再開も進んでいます。
今後、より求人数が増えていくであろう中で株式会社識学が「3年以内に転職を経験した会社員」に転職活動時に重視しているポイントや転職後に感じた後悔や不満などを調査しました。
まずはサマリーからご覧ください。
- 結果概要①
- 転職理由トップは「給与を上げたかった」から
- 結果概要②
- 転職後「後悔・失敗したと思った」のは59.7%
- 理由トップは「給与が思ったよりも低かった」
- 結果概要③
- 謳い文句と実態が違ったのは「やりがいのある仕事」と「成長できる環境」
- 解決のカギは「定量的で明確な評価制度と機能する組織」
転職先の企業に満足している一方で不満も多く感じている
転職先に約77%の人が満足している
- 勤務先の企業に対して「満⾜」していると思いますか。
- 「思う(23.3%)」「まぁまぁ思う(53.9%)」
転職先である勤務先に満足しているかどうかを聞いたところ、全体の8割近くが「満足していると思う」と回答していました。
特に年齢や性別に大きな差は見られませんが、役職別で見ると「役員クラス」は比較的高い満足度となっています。
一方で同じくらいの人が転職後の企業に不満を感じている
- 転職後、勤務先の企業に対して「不満」を感じたことはありますか。
- 「ある(31.1%)」「少しある(47.4%)」
転職先の企業に満足を感じている人が多数いる一方で、不満を感じたことがある人も多くいるようです。
「ある(31.1%)」と「少しある(47.4%)」を合わせると78.5%の人が「不満を感じたことがある」と回答しています。
不満を常に感じているというものではないため、不満はたまにあるけど満足している人が多いと捉えて良さそうです。
評価制度の不透明さや上司が理由で転職に後悔している人が多い
転職先に入社したから「失敗した」という人が約6割
- 転職先の企業に⼊社してから「後悔・失敗した」と 思ったことはありますか。
- 「ある(22.9%)」「少しある(36.8%)」
転職先に入社してから「後悔した・失敗した」と思ったことがある人が6割弱となっています。
反対に「後悔した・失敗した」と思ったことが全くないのは10%と低い結果となりました。
なぜ後悔・失敗したと思ったのでしょうか?
理由は「給与が思ったより上がらなかった」「組織の風土が合わなかった」
- 転職先の企業に⼊社してから「後悔・失敗した」と思った理由は?
- 「給与が思ったより上がらなかったから(34.7%)」
転職先に入社してから「後悔・失敗した」と思う理由ベスト3は次の通りです。
- 給与が思ったより上がらなかったから(34.7%)
- 組織の風土が合わなかったから(22.8%)
- 思い描いていた役職・業務内容と異なっていたから(19.9%)
具体的な理由(フリーアンサー形式)を聞いたものを一部ご紹介します。
⼈事評価が不透明 (運輸業・郵便業)
上司が頼りない マネジメントになっていない (卸売業・⼩売業)
人事の評価制度や上司のマネジメントに対して不満を感じることが多いようですね。
転職の際のポイントの1つとなりそうです。
また次のようなところにギャップ(思っていたことと違った)と感じたそうです。
⼤企業ほど基本的なことがしっかりしていると思っていたが、そんなことはなかった (製造業)
給料が⾼いけど、働かない⼈が多い (⾦融業・保険業)
良いギャップならいざしらず、悪いギャップのはその企業への不満や不信感が高めます。
転職者側としてはその辺りのギャップをどう見極めるかが大切となりそうですね。
「後悔・失敗した」と思う理由として給与について上がっていますが、目先の給与ではなく給与を上げる仕組みが不透明なことが課題となっているようです。
満足度が低い企業の多くが、給与と連動する評価制度が曖昧だそうです。
また仕事をする上で、相談しにくかったり、社内のルールがよくわからないなどの「不必要な恐怖」が満足を下げているようです。
この辺りを面接などで確認できると安心感を得られるかもしれません。
耳障りの良い謳い文句。実態は?
- 転職時に利⽤した「転職サービス・エージェントサービス」で使われている⾔葉の中で「うたい⽂句と実際の職場環境・条件が違っていた」と感じたことは?
- やりがいのある仕事(21.2%)
転職時に多くの転職希望者が利用している転職サービスやエージェント。
その利用時に企業ページに記載のある「謳い文句」ですが、実際はどうなのでしょうか?
最も謳い文句と実態が異なっていたのは「やりがいのある仕事(21.2%)」でした。
次いで「成長できる環境が整っている(20.7%)」という結果です。
やりがいや成長できる環境の見極めが非常に困難なことが覗えます。
一方で「特になし」が27.5%という結果もあり、約3割の方はあまり感じなかったという結果の見方もできます。
次の転職先選びで重視することはやはり給与
- もしまた転職する機会があれば「次の会社選びの際に重視すること」は?
- 給与が上がるか(51.6%)
もしまた転職するとしたら何を重視するのかを聞いたろところ、最も票数が多かったのは「給与が上がるか(51.6%)」でした。
給与の次は「経験やスキルを活かせるか(34.0%)」という結果です。
全ての選択肢の票数は複数回答ということもあり、多かったです。
一方、少なかったのは「会社の規模が大きく知名度があるか(9.7%)」と「会社や上司が明確な目標設定をしてくれるか(14.5%)」でした。
あまり企業の知名度や出世に対して重きを置いていないことが分かる結果となりました。
いかがだったでしょうか。
もしかしたらあなたも「そうそう!」と言えるような内容もあったかと思います。
本調査の結果においては、転職することによる給与などの待遇や職場環境への期待に反して、不満や後悔が⼤きく、幸福度は⾼くない結果となりました。
今後、転職市場が更に盛り上がる中でどのようになっていくのか楽しみです。
最後までありがとうございました!