「仕事中に休憩を取れなかった」
そんな経験、ありませんか?
私は基本、休憩なしになってしまっています…。泣
そしてそんな経験をしているオフィスワーカーがなんと6割を超えているという調査結果があります。
働き方が多様化している現在、休憩についてどうなっているのでしょうか?
JT(日本たばこ産業)の調査結果をご紹介!
※この記事は「PR TIMES」に掲載されているプレスリリースを参照しています。実際の記事はこちらです。
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調査概要
■調査名
職場の休憩に関する調査
■調査元
JT(日本たばこ産業株式会社)
※コーポレートサイト:https://www.jti.co.jp/
■調査対象
日本企業で働く20代から50代までのオフィスワーカー600名
※オフィスワーカー=出社メイン(出社が8割以上)の勤務形態
■調査方法(期間)
インターネットでのWEBアンケート調査
(2022年6月30日〜7月4日)
結果のまとめ(サマリー)
どうしても気になってしまう周りの目。
ただ調査結果を見るとその周りの目は「幻の周りの目」のようです。
日本人の特徴である「遠慮がち」という性格がポイントのようです。
- 結果概要①
- オフィスワーカーの約8割がこまめな休憩を必要としている
- 現実は約半数が休憩を取りにくいと感じている
- 結果概要②
- 8割以上のオフィスワーカーは周りの人に休憩を取ってほしい
- 業務中に休憩が取れないのは「周りの目」があるから
- 特に「周りの目」を気にするのは女性中間管理職
- やはり気になる「偉い人の目」
業務中の休憩における理想と現実
どうもオフィスワーカーの考える休憩についての必要性と実態に良くないギャップがあるようです。
約8割が業務中のこまめな休憩を必要としている
- 業務中のこまめな休憩は必要か?
- 業務中のこまめな休憩の必要性を感じる(81.3%)
業務中の休憩についての調査でオフィスワーカーの81.3%が「業務中のこまめな休憩の必要性を感じる」ことが分かりました。
こまめな休憩が作業効率を上げるということを理解していてのこの回答だと推測できます。
ずっと仕事をし続けるよりもこまめな休憩を取ったほうがより効果的に働けるということでの「必要性」ですね。
では実際はどんな状況なのでしょうか?
約半数は職場での休憩の取りづらさを感じている
オフィスワーカーの49.0%が「職場で、業務中に休憩が取りにくいと感じいる」という結果となりました。
約半分の人が休憩を取る時に気軽さがなく、抵抗を感じているようですね。
更にその「職場で休憩が取りづらい状況」にストレスを感じている方が82.6%いるという結果もありました。
休憩を取りたくても取れないと感じている人が多くいるという結果となっています。
理想の休憩回数は3回、実情は何回?
オフィスワーカーの「理想の休憩回数」として最も多く票が集まったのは3回で26.0%。
続いて5回(17.8%)→2回(16.3%)。
また1回あたりの理想的な休憩時間については「15分未満」が59.8%と最も多く集まっており、大体1日の合計休憩時間の理想は45分ほどと推測できます。
では、実情はどうなんでしょうか?
現実の休憩回数としても最も多かったのは、「1回」で29.7%。
続いて2回(22.8%)→3回(21.3%)。
また1回あたりの実際の休憩時間は「10分未満」と回答した方が66.1%と最も多く、1日の就業で10分も休憩していない人が多くいることがわかりました。
与えられている休憩時間が形骸化し、ストレスになっていることが推測できます。
オフィスワーカーの業務中における休憩の実態とは?
業務中の休憩における理想的な状況と現状を確認していきました。
なぜ理想的な状況とギャップがあるのかの前に、他者の休憩についてどのように考えているのかについて確認をしていきます。
8割以上のオフィスワーカーは周りの人に休憩を取ってほしい
オフィスワーカーの8割以上の方が「周りの人には適切な休憩を取ってほしい」と回答していることがわかりました。
理由としては、能動的に・健康に仕事を行うためということのようです。
また上記にありますように、8割に迫るオフィスワーカーの方が「周りの人が休憩をとることを気にしない」と回答していました。
個人の実感と周囲が考えていることにギャップがあるようです。
業務中に休憩が取れないのは「周りの目」があるから
他者の休憩に対しては、予想以上に前向きでしたが実際には業務中に休憩は取れていません。
一体なぜなんでしょうか?
業務中に休憩が取れない最も大きな理由は「周りの目」のようです。
この「周りの目」が気になり、休憩を取れなかった経験がある人は62.9%もいます。
先程の他者の休憩に対する意識とのギャップが明らかとなり、多くの場合は思い込みによるものだと考えられます。
そしてここに「幻の周囲の目」を気にして休憩を控える「休憩忖度」状態にあることがわかりました。
特に「周りの目」を気にするのは女性中間管理職
様々なカテゴリーに分けて分析した結果、「周りの目」によって最も休憩を取れていない方が女性中間管理職であることがわかりました。
なんと37.3%で3人に1人以上が感じているとのことです。
またそのうち76.7%の方がストレスを感じてしまっている状態にあります。
調査ではこれらのことより役職によって「休憩忖度」の状況に格差がある状態を明らかにしています。
ポイントは「偉い人の目」
「その人が休憩をしていないと自分も業務中の休憩が取りづらいと感じる相手」として最も多かった回答は48.7%が経営層でした。
そして続いて47.2%が先輩・上司です。
自分よりも上位に当たる人間が休憩を取っていないとどうしても取りづらい状況ができてしまうようです。
一方で、経営者・部長クラスの人のうち81.3%は「周りの人には適切な休憩をとってほしい」と回答しています。
上司と部下の間で休憩について認識は同様のものを持っていることが推測できますが、思いにはギャップがあるようです。
こまめな休憩が働く人にとっては必須な時間
PR TIMESに載っていた西多昌規さん(精神科医・早稲田大学スポーツ科学学術院・准教授)のコメントを抜粋させていただきます。
周囲を気にして「休憩忖度」に陥ってしまうオフィスワーカー。休憩不足は生産性・幸福度低下の原因に。
「休憩をとりづらい雰囲気」という、実際にはない心理的幻想に同調してしまい、休憩を取れない状況にある。
特に、20代の若手や女性中間管理職は、特に休憩を取りづらい同調圧力の影響を受け、生産性が落ちているだけでなく、身体的・精神的ストレスも強くなっていることが懸念されます。
休憩を取らないダメージよりも、「休憩を取りづらい」雰囲気自体に、違和感を覚えストレスを感じている。
臨床の現場でも、他人の都合に合わせて自分の自由で休めない人ほど精神的に疲弊しやすい傾向にあり、リスクの高い状況であると考えられます。
休憩時間として機能していた移動の時間が減ってしまったことも休憩不足の一助になっていると考えられます。
PR TIMES/西多昌規さんのコメント
今回の調査で、全部ではないと思いますが休憩の取りにくい雰囲気が思い込みによるものが大きいということが分かりました。
思い込みで周囲の目を気にしてしまうことはもう既に日本人の性質になっていて変えるには時間がかかることだと思います。
そして休憩を取れないことよりも取りづらい状況ということの方が大きなダメージがあるという興味深い考え方もあります。
“休憩忖度”解消のために
“休憩忖度”が起こる環境の改善のためには、個人の自主性に頼るのではなく、最初は部署などの単位でゆるやかな仕組みをつくることが大切です。
最初はこのようなルールにより休憩をとるきっかけをつくり、ゆくゆくは個々が休憩の主導権を持てるような環境をつくることが重要です。
また組織・個人単位で休憩の大切さを科学的に理解してもらうことも非常に重要です。休憩が個人の仕事のパフォーマンスを上げて、組織全体の生産性を上げることは、多くの研究が示しています。
組織全体で仕事のパフォーマンスを上げ、また生産性や幸福度を高められるように、周囲の人が休憩をとりやすい空気をつくり、科学的なエビデンスに則って「意識的・能動的・こまめ」な休憩を取って、“いいひといき”を得られる環境づくりを進める必要があります。
PR TIMES/西多昌規さんのコメント
日本人の性質上、個人の自主性での解決には多大な時間を有します。
そのため西多さんのコメントにあるように少しでもいいので仕組みづくりが必要そうです。
個人の意識改革と並行しつつ、企業などの取り組みが出来上がってくるとより効率よく健康的に業務を遂行できるようになりそうです。
それでは今回はここまでです。
今回は「オフィスワーカーの休憩の実態」についての調査をご紹介しました。
「休憩忖度」、興味深い言葉です。
より働きやすい環境を求めていけるとどんどん良くなると思いますのでこの結果が企業に広まるといいなと考えています。
それでは最後までありがとうございました。