こんな方いらっしゃいませんか?
「健康維持のために走り始めたけど、すぐ疲れてしまう」
「ダイエット目的で走り始めたのに、膝が痛くなって続かない」
「部活で長距離走をやるけど全然速くならない」
ランニングは、老若男女がそれぞれの目的で行うスポーツです。大人になってから「走ろう!」と考える方も多くなっています。
それはランニングが手軽にできるスポーツだから、そしてタイムや距離という数字で努力を簡単に測ることができるからだと思います。
一方で、単純な走る動作だからこその難しさもあり、色々と走り方を模索する初心者ランナーの方が陥りやすい「損する走り方」をネットなどで見つけて実践してしまいがちです。
そこで今回は『初心者ランナーがやってしまいがちな損する走り方』をご紹介していきます!
ラクに楽しく走れるようにぜひご覧ください!
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やってしまいがちな損する走り方6選
先ほどは「初心者ランナーがやりがち」と表現しましたが、実は玄人ランナーでも知らない方が多い内容です。
紹介をしていく前に以下をご確認ください。
ランニング中の呼吸は鼻呼吸!
「え?なにがいけないの!?」
という感じだと思います。詳しくお伝えしていきます。
損してしまう理由は?
- 呼吸を意識すると、呼吸がきつくなる
ランニング中において、呼吸を意識し始めたら終わりです。
私もいろいろと試していきました。
- 口で吐いて、鼻で吸う
- 鼻で2呼吸分吸って、2呼吸分で鼻で吐いていく
- 全部、口呼吸 など
ただどれも共通していたことは、『呼吸を意識すると、呼吸がきつくなる』でした。
よく「鼻呼吸」が推奨されるのは以下の理由からです。
- 口呼吸だと体内の二酸化炭素を過剰に排出し、結果的に抹消など酸素を体全体に届けにくくなる
- 口呼吸だと口の中が乾きやすくなる
※詳しくはこちらの記事をご確認ください。
「鼻呼吸」で走れる方が有利です。
ただし「鼻呼吸」の練習をランニング中に行う必要はありません。
どうしたら損しないのか
- ランニング中は呼吸に一切意識を向けない
- 「鼻呼吸」の練習は日常から。アップがてらのウォーキング時も有効
ランニング中は呼吸への意識をしないように日常から練習していくことが効果的です。
「鼻呼吸」はランニングだけに効果的なわけではありません。ぜひ日常から行い、ランニングにも還元させていきましょう!
肩はリラックスして腕振りを行う!
実はこちらもこのイメージだと損をしてしまいます。
もちろん肩に力を入れずにリラックスして腕を振ることは重要です。問題なのは『肩に意識を持っていってしまうこと』です。
損してしまう理由は?
- 肩に意識を持っていくと逆に力んでしまいやすい
人前に出たりなど緊張するシーンで「リラックス!リラックス!」と思うほど緊張したりすることはありませんか?
それと同じ理由で「リラックスしよう!」と思えば思うほど肩に意識がいってしまい力みが生まれ、腕振りが思うようにできなくなり、悪循環に陥りがちです。
どうしたら損しないのか
- 肩ではなく、肩甲骨or肘or手首に意識を持っていく
ランニングにおいて腕振りが大切な理由は以下の2点です。
- 上半身の回転運動を利用して推進力を生むため
- 走るリズムをとるため
他にもありますがこの2点さえ抑えることができれば良い腕振りと言えます。では良い腕振りはどうしたらできるのかを4つの段階に分けてご紹介します。
- 肩甲骨を使って、腕を引くよう意識する
- 肘を後ろに引くように腕をふる
- 手首でリズムだけをとる
- 意識しない
最も難しいのは「肩甲骨」を意識した腕振りです。なぜなら「肩甲骨」自体を意識しにくく、意識できても脇が空いてしまいやすいからです。ですので①が難しい方は、②か③。それか腕振りを意識しないのもありです。
「推進力」と「リズム」の2つをポイントに本当の腕振りをするだけでランニングが変わります。
脚は鳩尾(みぞおち)から前へ出す感覚で走る!
最近はあまり言われなくなってきていますが、「脚をできる限り前にもっていこう!」というようなアドバイスはよく聞きます。
特に「鳩尾から脚が生えているイメージで!」という言葉は、私もよく言われてきました。
これがなんで『損してしまう走り方』に繋がるのでしょうか?
損してしまう理由は?
- ストライド(歩幅)は意識しても伸びないから意識する意味がない
ここからは少し難しい話になりますが、このようなイメージはありませんか?
右脚を前に出す
骨盤の右側が回転して前に出る
骨盤を更に前に出す
ストライドが伸びて遠くに接地できる
実はこれ、間違いです。
実際は、骨盤の回転運動と一緒に脚が前に出ているのではなく、骨盤が脚を引っ張ってきています。
右側の骨盤が前に出る
骨盤に引っ張られるように右脚が出る
右側が骨盤が後退する
右脚が接地する
一番のポイントは、「接地する際に接地する側の骨盤は後退している」というところです。
前方へ骨盤ごと脚を伸ばそうとしたところで接地するタイミングで骨盤は後方に回転しているため、脚を伸ばした分接地場所が後ろへと下がってしまうんです。
どうしたら損しないのか
- ストライドは無理やり広げようと思わない
ちょっと言葉だと伝えづらい部分がありますが、意識したところでストライドは伸びないため意識する意味はありません。
もしストライドの調整をするのであれば広げる方ではなく狭める方のみ考えましょう。
歩幅は狭くする!
先ほどのストライドを広げるとは真逆の考え方ですね。
ストライドを狭めることは広げることに比べて簡単です。
そこまで問題ということではありませんが、過剰な場合は「損する走り方」になってしまうためご紹介します。
損してしまう理由は?
- 極端なピッチ走法は、怪我や疲労感を生む
※ピッチ走法:歩幅を短くして、脚の回転数を上げる走り方
ストライドを狭める理由はなんだと思いますか?
恐らく「体力の消耗を最小限にするため」ではないでしょうか。
確かにストライドが広がりすぎると疲れやすいです。ただ以下のポイントを抑えなければなりません。
- ストライドを意識するのはペースを上げられるようになってから
- 極端なピッチ走法は、ふくらはぎなどの小さい筋肉を主に使いやすくなってしまい疲労や怪我を生む
- ランニングで重要なリズムを崩しやすくなる
トップランナーは、ランニング中にできる限りお尻の筋肉など大きな筋肉を使い、疲労を抑えようとします。
ただ極端なピッチ走法だと大きな筋肉を使えないためロスが生まれてしまいます。
またストライドを狭くしようとしてリズムを意識できず、疲れてしまう場合もあります。
どうしたら損しないのか
- ストライドは自然な広さを意識する
- ピッチよりもリズムを意識する
「自然な広さってどれくらい?」と気になる方もいるかと思います。
大体、少し大股で歩くくらいで最初は大丈夫です。
そこから慣れてきたら「これくらいか?」という意識ができてくると思いますよ。
接地はかかと接地!
ここで2つ質問です。
「『フォアフット走法』と『ヒールストライク走法』、どちらの方が身体へのダメージが強いと思いますか?またどちらの方が接地時間が短いと思いますか?」
※フォアフット走法:つま先で接地する走り方
※ヒールストライク走法:かかとで接地する走り方
先にお伝えしますが、「かかとでの接地が全部良くない。」ということではありません。「意識してかかとでの接地にすることは「損する走り方」になる」ということです。
ですので現状の接地方法を変える必要はありません。
損してしまう理由は?
- かかとでの接地は膝などに負担がかかりやすい
- かかとでの接地は十分な推進力を得られにくい
質問の答えです。
- 身体へのダメージが小さい→フォアフット走法
- 接地時間が短い→フォアフット走法
意外な結果だと思いますか?少し説明していきます。
まず身体へのダメージが小さいという点についてですが、ポイントは以下の2つです。
- 足の骨の数は両足で52個(体全体の約1/4)あり、MP関節が衝撃を吸収する
- 足底にある3つのアーチが衝撃を吸収する
もともと人間の足は、つま先での接地を前提に進化しています。
上記2つの機能もその影響です。そしてこの2つの機能を十分に得るには、つま先での接地である「フォアフット走法」の方が効率が良いとされています。
つづいて接地時間の長さについてです。
まず前提として「走るという動作=体重移動」という考え方があります。
では走る動作の中でいつその「体重移動」が行われているのか?ですが、それは「接地している間」になります。
効率という問題はありますが、接地している時間が長いほうが身体をより前に推進させることができます。
ここでどちらの方が接地時間の長いかに戻ります。
それぞれの接地の流れは以下のとおりです。
つま先での接地
かかとが地面に接地
つま先から蹴り出す
かかとでの接地
つま先が接地し、そのまま蹴り出す
実はフォアフット走法はかかとも接地しているためその分、テンポが遅いという特徴があります。
トップランナーを見ると分かりますが、「フォアフット走法」の選手はストライドが長いイメージありませんか?
ストライドはもちろん広がっているのですが、接地時間が長いためより体重が前に移動できている証拠です。
ただ「フォアフット走法」にもデメリットはあります。
- 走り方を「フォアフット走法」に変えるのに時間がかかる
- 無理な「フォアフット走法」は怪我を生む
どうしたら損しないのか
- 無理に今の走法を変えようとしない
無理に変えようとしないで大丈夫です。
接地については幼少期なども関係するようです。そんなに簡単に変化はできません。
「ヒールストライク走法」にもメリットはあります。接地だけではなく体全体で考えていくことが大切です。
地面を蹴るように走る!
「地面を蹴るように走れ!」「地面を最後に押しだせ!」
こんなこと言われませんか?私もたくさん言われてきました。
最近の駅伝の実況でも「キック力(スピードのこと)」というワードはよく使われています。
ただこれは「損する走り方」に繋がります。
「地面を叩くように走ることはよくない」ということは皆さん、ご存知なんですが…。
損してしまう理由は?
- 地面を蹴って(押して)も地面からもらえる反発力はほぼ同じ
- 空中に浮いている時間を長くすることは推進力を弱めることに繋がる
結構、衝撃的な内容だと思います。
まず前項でもお伝えしましたが、ランニング(走る)は「体重移動」です。地面に足が接地しているときに最も大きな推進力が生まれます。
蹴るまたは押すという動作は、空中の時間を伸ばすことに繋がるという点が1つ目の損するポイントです。
もう一つは単純かつ残酷な事実ですが…。
強く蹴り出して走った時に地面から受けられる反発と特に意識せずに走った時に受けられる反発の力はほぼ同じだそうです。
以上の2点から「地面を蹴る・押す」という動作はあまり意味がありません。
どうしたら損しないのか
- 地面を蹴ろう、押そうと意識しない
地面を蹴ることよりも片足で体重を支えている時の安定感を意識したほうが楽に前に進みます。
ゆっくり走る分には特に必要ないので楽に走ってもらいたいです。
これは大切!正しい走り方
「損する走り方」についてはネガティブな内容が多く、気分は良くなかったと思います。
ですのでここからは「ここは意識してほしい!」ということをお伝えしていきます。
ただ先ほどの内容は意識しないだけでだいぶ余計な力を使わずに走れるのでぜひ参考にしてもらえたらと思います!
顎を引いて走る
定番ですが、非常に重要です。
特にキツくなるとプロでも顎が上がってしまいます。ただ顎が上がってしまうと余計にキツくなるため意識して「顎を引く」ことが大切です。
どうして大切なのか
ヒトの身体で最も重いのはどこだと思いますか?
そうです、「頭」ですね。頭は非常に重いため、ランニングに限らず、位置が大切になります。
「顎を引く」ことで頭の位置がいわゆるニュートラルポジションになり、上半身の重さを骨で支えられるようになります。
そうすると腰などのへの負担が減り、ランニングにおいては余計な疲労を溜めずに済むということです。
良い姿勢で走る
こちらも定番です。
良い姿勢とは、イコール背筋を伸ばすことだと思ってください。猫背はNGです。
どうして大切なのか
ポイントは2つあります。
- 特に上半身の筋肉を正常に動かすことができ、下半身への負担が減る
- 正しく筋肉が使えるため、カロリー消費が大きくなる
ランニングにおいて大切なのは1番目ですが、ダイエット目的の方は2番目も絶対に必要ですよね。
正しく筋肉を使えるようになれば一石二鳥です。
ランニング前に「腹筋・背筋・腕立て伏せ」を行ってから走り出そう!
最後にフォームを整える上で役に立つ工夫をお伝えします。
それは「腹筋・背筋・腕立て伏せ」を行ってから走り出すことです。
よくある筋トレで何の意味があるのか。という感じだと思います。
大切なのは、意識できる環境を作ることです。
- 腹筋
- 背筋
- 腕立て伏せ
この順番がいいと思います。いちばん大切なのは腕立て伏せです。
腹筋と背筋で裏表の筋肉に刺激を与えます。そうすると腕立て伏せのときに腹筋と背筋を意識しながらできると思います。
腕立て伏せで腹筋も背筋も意識しながら正しい姿勢で腕立て伏せを行い、それから走り出すというのが目的です。
ちなみに腕立て伏せで腕に刺激が入ると、意外かもしれませんが肩・腕をリラックスして走ることができます。
もちろん回数は、そこまで多くなくて大丈夫です。余裕のある方はぜひやってみてください。
今回は、「損する走り方」についてご紹介しました。
「損=不要な意識」です、ランニングは走るという単純なスポーツですが、単純だからこその奥深さもあります。
意識一つで変わる不安定なスポーツですので、不要な意識は排除して楽しんで走れるようにしてもらえたらと考えて、この記事を書きました。
なにか質問があれば、コメントをください!
最後までありがとうございました🙇